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オーナーインタビュー

「髪を大切にする美容室」─スタイリストの本質がここにある─

オーナー近藤

春日部駅からほど近く、ここに、小さな街の美容室でありながら顧客の半数近くが市外から訪れるという美容室がある。
遠くても足を運びたくなる価値がある美容室──ルイーズの魅力に迫る。

ルイーズは周辺の美容室に比べて少し高めのプライス設定になっている。
世相と相反する勇気ある決断だと思わざるを得ない。
シビアな話ではあるが、紐解けば、ルイーズの魅力はこのこと無しでは語れないと感じたからだ。
そして…コンセプトは「髪を大切にする美容室」
これほどストレートにコンセプトを打ち出している美容室も珍しい。

ルイーズオーナーの近藤がこのコンセプトにたどり着いたのはスタイリストという仕事に対するピュアな想いをもち続けてきたからだと思う。
修業時代は自分のことで精一杯だったが、経験を積むに連れ「デザインの素材となる髪」が傷んでいたら技術も活かせない。髪のことを一番知っているスタイリストが、お客様の髪をケアできないでいる矛盾を感じた。問題はコスト。
傷んだ髪をケアするには上質な薬剤が欠かせない。
多くのスタイリストがそうであるように、近藤もまた「お客様の笑顔」「ありがとう」の一言に支えられたひとり。健康な髪だからこそ味わえる、もっと質の高い満足をお客様に感じてほしい…その気持ちが強くなり、ルイーズを起ち上げた。オープンから10年、その想いを貫いている。
見方をかえれば、ルイーズのコンセプトは近藤自身への挑戦とも言える。一見チョイ○○風(ごめんなさい…)でいて温和な口調の近藤からストイックな印象は受けないが、コストパフォーマンスで勝負しない分、技術が全てという厳しい選択となったのはまぎれも無い事実。実際施術の工夫を聞いてみると、細部にわたり、一手間を惜しまない丁寧さが伝わる。ケア剤の使い方からカットの技術的なこと…話は尽きない。不思議なことにどの話も楽しそうに話す。
確かなコンセプトがあるから、目的を果たすためのロジックが明確に見える。人には挑戦と映ることが、近藤にとってはスタイリストとして当たり前のこと、自然な流れなのだ。そこにスタイリストとしてのクオリティの高さを感じずにはいられない。

オーナー近藤

「ここに来るまで、色々な美容室に行ったのよ」と通ってくださる方。「他に行ったけど、髪が傷んじゃって…」と帰って来てくださるお客様もいる。そんな時、鏡に映る近藤は隠しきれないほどの笑顔なのだろう。
ルイーズのコンセプト…その答えはお客様の中にある。
だからお客様の言葉は宝物だ。

そんな近藤にも悩みはある。
「敷居が高いと思われるんですよね…」それは…しょうが無いと…思う…。
思うが、近藤は健康な髪がその人の魅力をどれだけ引き立たせるかを知っている分、多くの人に実感してほしいと心から思うのだ。
3ヶ月先を見越したカットの技術で「長持ちするから均したら予算はそんなにかわらないですから…」と。
決して敷居は高くないと頑張る近藤も最後にご紹介しておこう…。

店内写真


取材が終わって
スタイリスト歴25年。あの頃から比べると技術もケミカルも機材も格段の進歩を遂げている。近藤さんは経験におごること無く、どん欲に新しい技術を受け入れて来た。「変わるもの」と「変わらないもの」が一体となってコンセプトを進化させているそんな風に感じることができたのも、その人柄によるのかもしれない。3.11以降多くの企業が「本質」を語るようになったが、近藤さんのように、スタイリストの誇りと使命感を感じて、心を込めてお客様に返していく…そんな姿こそ、「本質」なのだと思う。
自然体なご本人は…そんな意識はきっとない。
だからこそ、ルイーズは明るい空気感が漂う活気ある空間を生み出しているのだと思った。

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